2月24日より始まったウクライナ侵攻。
そんな中でもメッセンジャーを通じ、やり取りがあった小沢先生とウクライナ支部のイゴール支部長。支部長や皆さんの安否確認をする中で小沢先生はこちらへの避難を提案しました。イゴール支部長は、自分は最後までここに残る。いざというときは女性や子どもたちのことをお願いしたいと小沢先生にメッセージを送りました。
第1回ヨーロッパ大会が開催され、セミナーでも訪れたウクライナの地…まるでジブリ作品の魔女の宅急便の街並みの様だったと聞いています。そんな素敵な街並みが破壊されてしまい、尚且つ多くの死傷者が出ていると思うと、本当に悲しい気持ちになります。
前記した通り、小沢先生とイゴール支部長とのやり取りが続く中で、実際に日本への非難を希望される方がいるという話が出まして、小沢先生が高森町の壬生町長へ協力をお願いしたところ、快く申し出を受けて下さりました。壬生町長の非常に迅速なご対応と高森町役場の皆様のご尽力のおかげで、第一陣として9名の方をウクライナよりお迎えすることが出来ました。
4/30、高森町のバスで、壬生町長と役場職員さん、小沢先生と、禅道会本部道場所属のニコライさんにて成田へ迎えに向かいました。ニコライさんは何か手伝えることはありませんかと自ら通訳をかって出てくれました。
成田にて東京支部の西川支部長と合流、また禅道会に暖かいご支援を頂いております方々とも合流しました。
役場の皆様でご用意下さった大きな横断幕をよく見える位置に配置して、私たちはいつでもウエルカムの状態でスタンバイしておりましたが、無事に便が到着してもその後の検査などで中々出てはきませんでした。時間がかかると聞いてはおりましたがとても長い時間でした。
何時間待ったでしょうか、ようやく一組の姿がゲートより出てきました。空手着で待つ小沢先生を見つけると笑顔を見せて深く一礼をしてからこちらに向かって来て、再度頭を下げてグータッチや握手を交わし、出会えたことをお互いに喜びました。それから少ししてもう一組。やっぱり先生を見つけて笑顔になり一礼。壬生町長ともグータッチをして先生と握手をしました。
それぞれ取材の方々に囲まれインタビューを受けて次のご家族を待ちました。それから次の家族が出てくるまでに相当の時間が経過しました。皆で中で何があったのか、どんな状況なのかと、色々心配になり周りから情報を集めながら待っておりました。
どのくらい待ったかわかりませんが、ようやく三組目の姿が見えました。それから5分ほどで最後の家族が現れました。とても長い時間待っていましたが、報道陣のマイクに無邪気にじゃれつく3歳のダニエラちゃんの姿に、そこにいる全員が癒されたんではないでしょうか⁉️
高森町に到着したのはもう日付が変わる頃でしたが、しばらく滞在する信州たかもり温泉 湯ヶ洞では、従業員の皆様をはじめ、高森町役場の皆様、禅道会職員によるあたたかい歓迎を受け、9名が全員無事に到着を果たしました。みんながほっと胸をなでおろした瞬間でした。
そこからコロナの隔離期間を経て、少しずつ様々な行事が始まっていきます。高森町役場の皆様のご支援もあり様々な手続きもスムーズに進んでいきました。
5/12禅道会本部道場にて、日本の少年部の子どもたちと一緒にウクライナの9名がついに初稽古を向かえました。
沢山の取材の方々がみえていました。今回はお母さんやお姉さんも一緒の参加となりました。
始めはお互いに照れくさそうにしていた子供たちも、時間が経つと少しずつ距離を縮めているように見えました。稽古の休憩の時間に、道場の端で名簿を囲み日本の子どもたちが一生懸命名前を読んで覚えようとする場面も見られ、子ども同士が仲良くなるのはきっとすぐなのだろうなと感じる一幕でした。
一緒にミット打ちや軽いスパーリングを行い、稽古中は小沢先生による声掛けもあり、皆がとても楽しそうに稽古に励んでいました。言葉の違いはあっても互いに汗を流し、一緒に稽古をすることで、自然にコミュニケーションが取れて、稽古を通じて非常に良い交流ができたと思います。良い初稽古となりました。
「ウクライナから非難された9名高森町へ」
21 Jun 2022