ウクライナ難民 広島の地で祈る平和への願い
27 Jun 2022
ウクライナ難民 広島の地で祈る平和への願い
5月末、ウクライナの方々と小沢先生、通訳のニコライさんはバスに乗り込み一路名古屋に向かいました。 最終目的地は広島です。今回禅道会広島支部との交流を広島支部の岩間支部長より提案頂きました。
現在戦時下であるウクライナ。そこから日本の高森町に非難されてきている9名の皆さんが、被爆地である広島を訪れ、原爆ドームや資料館を見て、改めて平和への願いを伝え、発信してほしい。それはとても意味深く、より多くの方々へ平和への願いが届くことになるのではないか。また禅道会広島支部の子供たちと合同稽古することで、普段一緒に稽古していない禅道会の道場生との交流をはかることが出来るのではないか。との提案から始まりました。
小沢先生も賛同し、このイベントの趣旨や重要性にご賛同頂きました企業様の全面協力とご支援の下、今回の広島表敬訪問が実現することとなりました。
名古屋からの移動は新幹線です。皆初めて乗る新幹線にワクワクの様子。思わず写真を撮る場面も見られました。駅にて駅弁を購入していざ乗り込み出発しました。あっとゆう間に広島駅に到着。改札口を抜けるとマスコミの方々がおり、早速取材が始まりました。岩間支部長とも合流してホテルを目指し、夕方の合同稽古まで暫しの休憩。
ホテルはとても素晴らしく、ウクライナの方達へも丁寧に説明下さり、ホテルの皆様に温かく迎えて頂きとても感謝の気持ちでいっぱいになりました。
場所を移動して、夕方からは今回の目的の一つでもある交流稽古会に参加しました。平日にもかかわらず、広島支部の子供たちや保護者の皆様には大勢お集り頂きました。いざ稽古が始まると皆元気に気合も大きく活気ある稽古でした。その後広島支部の代表者2名による杉板割りとバット折りの演武が行われました。
そして最後は小沢先生の手刀による氷柱5本割りの演武が行われました。会の始まる前から会場に置かれている氷柱に子供たちは興味深々でしたが、いざ設置が始まると益々注目が集まります。
そして迫力ある演武が行われ会場に歓声と拍手が沸きました。
最後は皆で記念撮影。インタビューも行われておりましたがその傍らで、クライナの方達に広島支部の少年部の子やそのご家族の方たちが折り紙で折った鶴を手渡してくれたり、一緒に写真を撮ったりと積極的に交流しようとしてくれている姿には、心が温まりました。
その後会場へ移動して、親睦会です。
広島支部の方々とウクライナの方々とで交流会が始まりました。始めはお互いに戸惑いもありましたが、時間が経つと徐々に打ち解けてきて、一方では日本語講座、もう一方ではウクライナ語講座が始まりました。
皆楽しそうに話しており盛り上がっていました。言葉の壁はありましたが、ノンバーバルコミュニケーションによってこんなにも打ち解けられるのだなと実感する、とても温かい会となりました。お店の方達もとても良くして頂きました。ありがとうございました。
2日目。先ずは広島平和記念資料館へ。原爆が落ちたらどうなるのかという模型を使った展示物から始まり、たくさんの資料が展示されておりましたが、皆真剣な表情で見学していました。英語表記の説明を読み一つ一つゆっくりと見て回っていました。外に出て取材陣に囲まれて感想を聞かれておりました。感情が高まり涙が止まらなくなる場面も見られました。故郷であるウクライナの現状とも重なり、それぞれに色々思うところもあったと思います。
慰霊碑の前で皆手を合わせ、ウクライナのそして世界の平和を願っていました。原爆が投下されてから77年。資料館で見た当時の様子、そして今回訪れて目にした現在の広島の様子。ウクライナの方々は、ここまで復興することの大変さや広島の方々の力強さを感じ、敬意を表しており、ウクライナの復興へも希望と自信を語っていたのが印象的でした。
その後原爆ドーム、おりづるタワー、お昼は広島焼き、そして広島城を見学しました。 広島焼き屋さんがたくさん集まったお好み村の「てつ」さんにご招待いただき、到着と同時に既に用意して頂いており、スムーズにお昼もごちそうになりました。皆初めての広島焼きに興味深々で、特に料理に興味がある様子のKATERYNAさんは、他のお客さんへ焼きだした様子を熱心に観察していました。
広島城では池の鯉にとても興味を持ったようで、子供たちもワイワイ盛り上がって眺めていました。ガイドさんとしばらく待っている程に時間をかけて見下ろしていました。
どうやらウクライナにはあんなにカラフルな鯉はいないとのこと。敷地内でも子供たちは走り回って元気いっぱいな様子でした。途中小さなお茶屋さんを発見し、早速子供たちはソフトクリームを購入。皆美味しそうに食べていました。
その後移動して、広島市役所へ。 小池副市長さんと国際化推進担当部長の中谷さんにお会いしました。
お忙しい中お時間をお作り頂き、また可能な限りお時間を頂き、熱心にウクライナの方々の話をお聞きくださりました。大変貴重なお時間を頂きありがとうございました。
その日の夕食は、皆お寿司が食べたいとのことで、ホテルから近い回転寿司屋さんへ。回転寿司も2回目とあってパネル注文もお手の物です。家族ごと好きなものを食べて楽しんでくれたようでした。
最終日。ゆっくりチェックアウトを済ませてマリーナホップへ。皆動物好きのようで、水族館や海に大満足の様子でした。ここでもソフトクリームやパフェを食べていました。子供たちはアイスが大好きなようです。移動日なので長く時間は取れませんでしたが、皆魚を見て楽しんでくれていました。
またアトラクションにも乗っており、手を振ったりしてそれぞれ楽しんでいました。 お昼になり岩間支部長より、広島支部の子供たちが平和への祈りを込めて作ったという千羽鶴をお持ちいただき、ウクライナの皆さんへ送りたいと手渡して頂きました。
感動しました。子供たちの願いはとても有難くいただき、子供たちの願いは必ず叶うと思っています。鶴を折ってくれた子供たちが幸せに、幸せな人生になってくれるように祈っています。一生の思い出になると思います。
必ず私たちの願いも子供たちに届くと信じています。ありがとうございました。とウクライナの方々を代表して、OLENAさんと YULIIAさんより挨拶があり、最後に皆で記念撮影。
広島駅へ移動して家路につきました。
今回ご賛同頂き、ご支援ご協力を頂きました企業様には大変感謝の気持ちでいっぱいです。ウクライナの皆さんも貴重な体験ができたことと思います。
また、広島にてご支援ご協力いただきました皆様にもお礼申し上げます。
そして広島支部の道場生・保護者の皆様ありがとうございまいました。コロナも落ち着きを取り戻してくれば、全国大会・世界大会と大会も開催されることでしょう。今回共に稽古をした仲間として大会会場で再会した際には是非気軽に声をかけてみてください。
ウクライナの方々も、日本の皆様も、ウクライナの平和・世界平和を願う気持ちに違いはないと思います。武道を志す私たちは、国や主義信条を超えてお互いを相互尊重しなければなりません。
今回の交流を通して、子供たちが実感をもって取り組んでくれることを、もちろん一般道場生にも気持ちを新たに稽古に励んでいただくことを、そして何より1日も早くウクライナに平和が訪れますよう、心より願いまして今回の広島訪問記録と致します。