この度、ディヤーナ国際学園三重では開校につき記念講演会をさせて頂くことになりました。三重県では初めての講演会になります。今後三重で活動の輪を広げていくにあたり、様々な方と思いを共有し、自分の経験が少しでも誰かの力になる様活動していきたく思います。
私は幼少期より家庭環境が複雑で、決して恵まれているとは言えませんでしたが、周囲のおかげで人並みに幼少期を過ごすことができました。
しかし高校時代、順調だったその矢先、今まで信じていた母親が本当の母親でないと告げられ、精神を大きく崩してしまいます。幼少期の辛い体験や、複雑な家庭環境から押し留めていた感情が爆発して酷いパニック障害になり、投薬や療養、認知行動療法などを試みますが、改善されず自分を見失しなっていきます。そして、暴力行為や窃盗、暴走行為を繰り返し精神薬を乱用。社会に散々迷惑をかけ、そして鑑別所に留置されました。
こんな経験にはなんの価値もありません。むしろとんでもない社会不適合者です。でもそんな社会不適合者だから、こんな自分だから伝えられることがあります。
いまの自分がここに存在していられることは今まで関わって支えてくれた方たちがいたからこそです。
だからこそ自分が立ち直る中で、実際に職員として教育に関わる中で学んだこと気付いたことを皆さんに共有したい。同じ境遇の人間の気持ちが分かるからこそ、分かち合いたい思いがあります。
今回の三重県での講演では自分の全てを伝えるつもりでお話しさせていただきます。
伊藤 直人