ご相談ください
お子様の問題でお困りの保護者の方は本人の将来に対してとてもご心配されていることと思います。また保護者の方はお子様のことで親戚や地域社会などからさまざまな批判を受けてきたことでしょう。どうしてよいかわからず、行き詰っている方もいらっしゃるかもしれません。お子様が問題を起こしている背景にはさまざまなことが絡み合っています。社会背景や本人の気質、精神衛生上の問題、学校での友人関係や地域環境などです。
しかし社会は「親の教育が悪い」の一言で責任を保護者に限定してしまいます。教育とは保護者だけで行うものではなく、地域社会を始め、社会全体で青少年を健全な方向に導かなければなりません。
今まで私どもが関わってきた思春期の青少年は、両親がその時どう対処しても本人の問題行動を止められなかったであろうと思われます。その意味ではご家族だけで抱え込まずに、また問題を先送りせずに解決策を見出していくことが本人の将来のために重要なことと思います。
家庭内暴力でお悩みの場合
「お子様が家庭内で暴れてどうしようもない」「家中が壊され家族にも手を上げる」など家庭内暴力がエスカレートしている場合は、一刻も早く第3者が介入して本人の更生を図ることをお勧めします。
「いつかおとなしくなるのではないか」といった期待は、事態を悪化させるケースが多く、ご家族の心身の安全確保という観点からも、本人とご家族が物理的に距離を置くことが必要です。
家庭内暴力をおこす青少年は、往々にして家の外に出るとおとなしい反面、外で自分を表現できないため、本人の中でストレスがたまり、家庭内で爆発します。また弱い者(母親や妹など)に対して暴力を振るうことが多いことも特徴のひとつです。
私どもの経験では、なるべく早期の段階で対策を講じたほうが結果を出しやすいことも事実です。
「もっと早く相談してほしかった。そうすればここまでこじれることもなかったのに。」と思うことも多々あります。可能な限り、緊急の要請にも対応いたしますので、ご相談ください
ひきこもり・不登校の場合
ひきこもりや不登校の青少年は繊細で傷つきやすく、特に対人関係で心に傷を負ったことが考えられます。通常は仲間や友人関係の中でそれら心の傷をおたがいに修復し合いながら成長するものですが、現代社会は過度の情報化社会などにより、親密な友人関係などが築きにくくなっています。また陰湿な「いじめ」などで容易に修復のできないほど人間不信の陥っている場合もあります。
その場合、まず心の傷を癒すことからスタートしなければなりません。その中で他人に対する不信感を徐々に取り除きながら、自らの心と向き合う努力を積み重ねていくことが必要です。
また心が繊細であるということは決して欠点ではなく、人の気持ちを察することができる、人の痛みがわかり優しい心がもてるなど逆に長所となる要素も含んでいます。自ら作り出している壁を打ち破り、今の局面を乗り越えればすばらしい可能性を秘めているとも言えます。
非行でお困りの場合
お子様の非行行為は、地域での人間関係により引き起こされている場合があります。思春期の青少年は自らの価値観が確立していないため、付き合う人間やおかれている環境、所属する集団の方向性などによって行動や考えが変化します。悪い仲間と付き合い、徐々に犯罪などの違法行為に手を染めていくといった場合、まずはその集団とのコンタクトを遮断することが必要です。また反抗期の青少年は親や親戚が何を言っても反発するだけで、より非行が悪化する場合も考えられます。
しかし非行行為を行う青少年はもともと生きるエネルギーが強く、前向きな意思を持つ仲間や集団に入ると力を発揮することも少なくありません。その意味では適切な目標を設定しながら成長を後押ししていくことが必要です。この場合も両親以外の第3者のほうがすなおに指導に従うことが多いのも事実です。